Yahoo知恵袋に下記のような質問がありました。
就活の際、産業能率大学は学歴フィルターだと日東駒専と同じくらいですか?それとも大東亜帝国ぐらいですか?
「産業能率大学」は1979年に開設された文系の単科大学で、「経営学部」と「情報マネジメント学部」の2つの学部があります。
キャンパスは自由が丘、湘南、代官山と3つありますが、産業能率大学は大学通信教育課程を置いており、
通信教育の学生数が通学生の学生数より多い大学として有名です。
そんな産業能率大学ですが、就活シーズンになるとよく出てくるのが「産業能率大学は学歴フィルターに引っ掛かるのか?」という疑問です。
確かに産業能率大学って、有名企業の採用実績を見てもほとんど名前を見かけることがありません。
産業能率大学の就活生はどこに就職しているのでしょうか。
そして、産業能率大学でも学歴フィルターを通過できる企業は存在するのでしょうか。
採用実績から分析しました。
産業能率大学は「拓玉産大」に属している
まず、産業能率大学のレベルについて確認しておきましょう。
以前、国内の主要な大学群28個のランキングを発表しました。
産業能率大学は、この中に登場した大学群「拓玉産大」に属しています。
拓玉産大は「拓殖大学」「玉川大学」「産業能率大学」「大正大学」という関東圏の低位私立大学を集めた大学群で、これらの大学はギリギリFランと呼ばれてしまうこともあるくらいのレベルです。
とはいえ、大学群28個のうち18位にランクインしており、大学全体で見ると真ん中より少し下というレベル。
関東圏の大学群を比較すると、拓玉産大より下のレベルに「大東亜帝国」「関東上流江戸桜」といった誰もが認めるFラン大学群があるため、
産業能率大学はそれらの大学に比べればまともな大学と言えるのかもしれません。
産業能率大学の就職率は99%とかなり高い
そんな産業能率大学ですが、就職希望者に対する内定者の割合は99%を超えており、
実はほとんどの就活生が内定を得ています。(出典:産業能率大学公式サイト)
その一方で、就活生が実際にどの企業から内定をもらっているか、という肝心の情報があまり公開されていません。
大学の公式サイトで公開されている一部の内定先企業の情報を紐解いてみましょう。
産業能率大学は学歴フィルターのため難関企業の採用は厳しい
大学公式サイトに、内定先の一部が公開されていましたので紹介します。
アイリスオーヤマ(株)/ AOI TYO Holdings(株)/ アデコ(株)/ (株)アドウェイズ/ (株)アルビオン/ SMBCコンシューマファイナンス(株)/ (株)NTTデータSMS/ (株)NTTデータビジネスシステムズ/ オリックス・ホテルマネジメント(株)/ (株)キーエンス/ キヤノンシステムアンドサポート(株)/ 警視庁/ サントリーマーケティング&コマース(株)/ JA松本ハイランド農業協同組合/ 城南信用金庫/ 住友生命保険(相)/ 住友不動産販売(株)/ (株)セブン&アイ・ネットメディア/ セレサ川崎農業協同組合/ (株)第一情報システムズ/ 第一生命保険(株)/ 鶴岡市役所/ (株)帝国データバンク/ 東海・東京フィナンシャル・ホールディングス(株)/ (株)東急コミュニティー/ 東京国税局/ (株)ニトリ/ 日本瓦斯(株)/ 日本交通(株)/ 日本生命保険(相)/ 日本年金機構/ (株)乃村工藝社/ 野村不動産ソリューションズ(株)/ (株)パソナ/ パナソニックコンシューマーマーケティング(株)/ (株)バンダイナムコミュージックライブ/ (株)日立システムズエンジニアリングサービス/ 富士ソフト(株)/ (株)富士通エフサス/ 富士フィルムシステムサービス(株)/ (株)船井総合研究所/ (株)ブルボン/ (株)ぺんてる/ (株)星野リゾート/ (株)マイナビ/ (株)マクロミル/ (株)マルエツ/ (株)メンバーズ/ ヤーマン(株)/ (株)USEN-NEXT HOLDINGS/ UHA味覚糖(株)/ 横河ソリューションサービス(株)/ 横浜市消防局/ 横浜農業協同組合/ 楽天銀行(株)/ リコージャパン(株)/ リノべる(株)/ (株)リンクアンドモチベーション/ ロクシタンジャポン(株)
これは就職実績の全てではなく、一部を抜粋したものです。
これを見て気になるポイントがいくつかありますので、検証していきましょう。
上場企業への就職は全体の2割程度で、その中でも難関企業となるとほぼゼロ
この一覧に載っている企業は全体の一部ということですが、わざわざ企業の名前を出すくらいなので、
外に出しても恥ずかしくないような企業だけが載っている可能性を考慮する必要があります。
難関企業で言うと、一覧に載っている「キーエンス」「ニトリ」「乃村工藝社」あたりは早慶や旧帝大からも採用者が出ているくらいの企業であり、
これらの企業から産業能率大学に内定が出ているというのは驚きです。
ただし、産業能率大学の就活生数百名の中で内定者1名だけという可能性もあり、まぐれ採用の可能性も捨て切れません。
また、産業能率大学の就活生全体の中で、上場企業から内定を得ている割合は約2割と少数派です。
しかも上場企業と言ってもピンキリなので、産業能率大学の就活生が学歴フィルターを通過して、
いわゆる難関企業から内定を得ることは困難と言えるでしょう。
基本的には産業能率大学は学歴フィルターに引っ掛かるという前提のもと、就活の作戦を考えた方が望ましいと言えるのではないでしょうか。
産業能率大学の狙い目は有名企業の子会社
産業能率大学の内定先一覧を見ると、「有名企業の子会社」が非常に多いことがわかります。
NTTデータSMS、NTTデータビジネスシステムズ、オリックス・ホテルマネジメント、キヤノンシステムアンドサポート、サントリーマーケティング&コマース、セブン&アイ・ネットメディア、野村不動産ソリューションズ、パナソニックコンシューマーマーケティング、バンダイナムコミュージックライブ、日立システムズエンジニアリングサービス、富士フィルムシステムサービス、横河ソリューションサービス、楽天銀行
これらの企業は、全て親会社が上場しています。
親会社が有名企業なだけあって、子会社もそれなりに年収が高く、親会社と同様に福利厚生が充実しているケースが多いです。
また、有名企業の子会社は、親会社ほど学歴フィルターがきつくないことも有利なポイント。
産業能率大学のレベルだと、親会社の採用試験に参加しようとしても学歴フィルターに引っ掛かってしまい、
説明会にすら参加できない可能性もあります。
一方、子会社であれば比較的学歴フィルターが緩いため、選考まで進める確率も上がります。
産業能率大学の就活生は無理をして難関企業を受けるより、学歴フィルターを避けながら効率良く就活を進めたいものですね。
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