この記事では、そもそも学歴フィルターとは何か?について解説します。
学歴フィルターとは「採用活動を効率良く行うためのツール」
「学歴フィルター」とは、企業の選考活動において、「特定の偏差値未満の大学出身者を足切りするための基準」のことです。
基本的に大学名によって足切りすることが多いですが、一部企業では大学の中でさらに細分化し、AO入試によって合格した人を落とす「AOフィルター」や、付属高校から内部進学した人を落とす「エスカレーターフィルター」などもあります。
企業の採用担当者は数千人もの応募者のエントリーシートを処理し切れないため、応募時点で学歴フィルターによって就活生を足切りし、学歴の低い人は選考に進む前に落とす、ということをしています。
その一方、たとえ選考において学歴フィルターを導入していても、企業側がその事実を公表することはありません。
なぜなら、このような手法を用いていることが社会に知れ渡れば、企業イメージがダウンするリスクがあるからです。
就活生から見れば、学歴フィルターによって落とされたのか、エントリーシートの内容が悪くて落ちたのかわからないため、「エントリーシートしっかり書いたのになんで落ちたんだろう…」となってしまうこともあります。
学歴フィルターのかけ方は3種類
学歴フィルターのかけ方には大きく分けて3種類あります。
それぞれ解説していきます。
学歴フィルターのかけ方①:大学ごとに企業説明会を開催する
特に外資系企業に多いのですが、優秀層を囲い込むために、大学ごとに個別の企業説明会を実施することがあります。
例えば「東大」「京大」「一橋大」「早慶」といった難関大学内で企業説明会を開催し、筆記試験や面接といった選考までその場で行ってしまうことさえあります。
当然、他の大学の学生は説明会に参加することはできません。
また、その開催アナウンスは該当の大学に通う就活生にのみ伝えられることもあり、他の大学の就活生が気付かないままに就活が進んでしまっているケースもあります。
おいP&Gのイベント東大生限定って学歴フィルターどころの騒ぎじゃない
— ろむ (@crolom_niconico) July 16, 2019
上記はtwitterの書き込みですが、P&Gによる東大生限定の就活イベントが開催されていたようです。
このようなイベントを数多くの大学が実施しており、学歴フィルターの一環と言えるでしょう。
学歴フィルターのかけ方②:会社の公式サイトからのインターン申し込み時に選別する
多くの企業では採用活動の一環としてインターンを実施していますが、インターンの申し込みは会社の公式サイト経由で行われることがあります。
申し込み時には当然大学情報を入力することになりますが、この時点で大学名による選別が行われることがあります。
学歴フィルターのかけ方③:就職ナビサイトの設定で選別する
多くの就活ナビサイト上では、人事担当者がボタン一つで大学ごとの合否を決められるようになっています。
例えば就活ナビサイト経由で会社説明会に申し込みしてきた就活生に対して、
大学名を指定して自動的に合否判定をすることが可能です。
就活シーズンになるとよく聞く「会社説明会に申し込んだら、既に満席だった」とか「即お祈りメールが来た」というような話がありますが、
これらは都市伝説ではなく、実際にボタン一つで設定可能なのです。
この情報はあまり公開されていませんが、当サイトが独自に一部上場企業の人事担当者に確認していますので確度の高い情報です。
学歴フィルターを避ける方法はあるのか?
そんな学歴フィルターを避ける方法はあるのでしょうか。
身も蓋もない言い方ですが、学歴フィルターは大学の偏差値によって決まるため、必勝法は
「偏差値の高い大学に行く」
これしかありません。
具体的には下記のような方法が考えられるでしょう。
難関大学の簡単な学部に入学する
学歴フィルターは「大学単位」で適用されることがほとんどです。
「学部単位」で適用されることはほぼありません。
つまり、難関大学の「最も入りやすい学部」に入ってしまえば、難関大学生として学歴フィルターを避けられる可能性が上がります。
例えば、早稲田大学の政経学部だろうがスポーツ科学部だろうが、「早稲田は早稲田」ということです。
難関大学に編入する
学歴フィルターは最終学歴で判断されるため、難関大学に編入しておくことによって学歴フィルターを避けられる可能性があります。
大学院で学歴ロンダリングする
大学を普通に卒業し、難関大学の大学院に入学することで最終学歴を上げることができます。
極端な話、帝京大学から東大の大学院に行けば「最終学歴:東大」となるわけです。
しかし、就活のことだけを考えて大学を決める、というのが果たして長い人生の中でプラスとなるのかどうかは定かではありません。
まとめ
学歴フィルターは企業側から見れば必要不可欠なツールであり、今後もなくなることはないでしょう。
ランクの低い大学に入ってしまった人は後悔するかもしれませんが、残酷な現実に負けず就活を頑張りましょう。
当サイトでは大学別に学歴フィルターの有無を分析しているので、就活の際の参考になれば幸いです。