GMARCHから総合商社に内定するのはほぼ無理?学歴フィルターにかからない企業を選ぶ方がマシな理由とは?

商社_学歴フィルター

Yahoo知恵袋に下記のような質問がありました。

 

GMARCH生です。 商社の就活に参加したいと思っているのですが、学歴フィルターにかかりますかね?応募するだけ無駄でしょうか。

知恵袋

 

この質問者が言っている商社というのは、「三菱商事・三井物産・伊藤忠商事・住友商事・丸紅」といういわゆる「5大商社」を想定しているのだと思います。

 

5大商社は総合商社の中でも別格として扱われ、どれも就職活動における人気が高く、

 

超難関企業として知られています。

 

また、5大商社は採用活動における「学歴フィルター」が厳しくかかることでも知られており、

 

内定者の出身大学はその多くが東大・京大・早慶で、GMARCH以下の就活生がこの5社から内定を得ることは至難の技です

 

正直な話、GMARCH生が5大商社の内定を目指して、採用試験に応募するのは意味があるのでしょうか?

 

検証しました。

 

結論を申し上げます。

 

GMARCH生が5大商社からの内定を目指すのはほぼ無理です。

 

詳しく見ていきましょう。

目次

5大商社の大学別就職者数ランキングを見てみよう

5大商社それぞれの大学別就職者数を見てみましょう。

 

いったいGMARCHから何人の就職者が出ているのか。

 

各社の就職者数を記載した表のうち、GMARCHの大学を太字で色付けしています。

 

三菱商事

まずは総合商社の雄、三菱商事から。

 

順位 大学名 就職者数
1 慶應義塾大 25
2 東京大 21
3 早稲田大 20
4 京都大 6
5 東京工業大 5
一橋大 5
大阪大 5
8 名古屋大 3
9 北海道大 2
東北大 2
上智大 2
明治大 2
13 筑波大 1
横浜国立大 1
神戸大 1
九州大 1
国際教養大 1
中央大 1

 

就職者全104名のうち、GMARCHの人数は3名。割合としては2.9%です。

 

というか、東大・京大・早慶だけで全体の7割を占めています。

 

さすが全国でも屈指の難関企業だけありますね。

 

伊藤忠商事

続いては伊藤忠商事。

 

伊藤忠商事の売上高は三菱商事と比べて約5兆円少なく、かなり差を開けられているのですが、

 

実は平均年収は三菱商事よりも高いんです。

 

順位 大学名 就職者数
1 慶應義塾大 19
2 早稲田大 14
3 東京大 9
4 一橋大 7
京都大 7
神戸大 7
7 大阪大 4
青山学院大 4
9 同志社大 3
10 東北大 2
筑波大 2
東京外国語大 2
名古屋大 2
九州大 2
国際基督教大 2
上智大 2
17 北海道大 1
東京工業大 1
横浜国立大 1
国際教養大 1
大阪府立大 1
学習院大 1
昭和女子大 1
東京女子大 1
東京理科大 1
明治大 1
立教大 1
立命館大 1

 

伊藤忠商事は、就職者全100名のうち、GMARCHの人数は7名。割合としては7.0%です。

 

三菱商事と比べて若干GMARCH率が高いですね。しかも青学から4名も輩出しています。

 

三井物産

続いては三井物産を紹介します。

 

三井物産は資源・エネルギー事業に強みを持つ反面、他の事業がなかなか成長せず苦労しています。

 

資源事業の貢献次第で業績が大きく揺れ動くため、業界内では「資源一本足打法」と揶揄されることもあります。

 

順位 大学名 就職者数
1 慶應義塾大 28
2 東京大 19
3 上智大 6
早稲田大 6
5 一橋大 5
京都大 5
7 東北大 4
8 名古屋大 3
立教大 3
10 北海道大 2
筑波大 2
東京外国語大 2
青山学院大 2
関西学院大 2
15 東京工業大 1
神戸大 1
大阪大 1
九州大 1
大阪府立大 1
國學院大 1
聖心女子大 1
中央大 1
法政大 1
同志社大 1

 

 

三井物産は、就職者全99名のうち、GMARCHの人数は7名。割合としては7.0%で伊藤忠商事と同じ結果となりました。

 

よく見たら國學院大からも1名採用されていますね。かなりの強者と見受けられます。

 

丸紅

続いて紹介するのは丸紅。

 

三菱商事や三井物産のように資源部門で稼いでいるわけではないため派手さは少ないのですが、堅実に稼いでいる印象です。

 

強みは穀物事業と電力事業。 あまり知られていませんが穀物の取扱量は全国No. 1を誇っています。

 

順位 大学名 就職者数
1 早稲田大 20
2 慶應義塾大 19
3 東京大 10
一橋大 10
5 京都大 5
大阪大 5
7 神戸大 4
青山学院大 4
上智大 4
10 北海道大 3
東京工業大 3
立教大 3
13 東北大 2
名古屋大 2
滋賀大 2
広島大 2
九州大 2
学習院大 2
聖心女子大 2
明治大 2

 

丸紅は就職者全106名のうち、GMARCHは11名で割合は10.4%でした。

 

住友商事

住友商事は他の商社と比べると堅実経営をウリにしています。

 

この経営姿勢を評して「石橋をたたいても渡らない」とも言われてしまう住友商事を見ていきましょう。

 

順位 大学名 就職者数
1 慶應義塾大 22
2 早稲田大 16
3 東京大 12
4 京都大 8
5 大阪大 7
6 一橋大 5
神戸大 5
8 東京外国語大 2
九州大 2
国際基督教大 2
上智大 2
12 北海道大 1
東北大 1
東京工業大 1
名古屋大 1
琉球大 1
大阪市立大 1
東京理科大 1
法政大 1
明治大 1
同志社大 1
立命館大 1

 

住友商事は就職者全94名のうち、GMARCHは2名で割合は2.1%。

 

意外にも5大商社の中で最もGMARCH率が少ない結果となりました。

 

5大商社の合計は?

上記5大商社の表を集計しました。

新卒就職者数 うちGMARCH人数 GMARCH割合
三菱商事 104 3 2.9%
伊藤忠商事 100 7 7.0%
三井物産 99 7 7.1%
丸紅 106 11 10.4%
住友商事 94 2 2.1%
合計 503 30 6.0%

 

5大商社の全就職者数のうち、GMARCHの人数はわずか30名。割合にして6%です。

 

また、全応募者に対する採用率も計算してみました。

 

5大商社のエントリーシート提出人数は4,000人から6,000人程度とされており、平均を5,000人とすると、

 

GMARCHの5大商社採用率は、0.12%(30 / 5,000)です。

 

0.12%と言われてもピンときませんが、これは1年間生活して空き巣にあう確率とほぼ同じです。

 

いかがでしょうか。

 

いくら大学の偏差値によって学生の能力に差があるといっても、ここまで露骨に差が付いてしまうということは、学歴フィルターによる選別があるのではないかと疑ってしまいます。

 

実際、当サイトが独自に某総合商社の採用担当にヒアリングしたところによると、

 

エントリーシートの選抜時においては、あまりにも人数が多く個別にチェックする時間がないため、就活生の選抜専用に開発されたツールを使っているとのことでした。

 

そのツールのロジックはブラックボックスになっており、一部の担当者にしか開示されていないそうですが、

 

恐らくは「学歴」や「体育会系の部活所属の有無」「保有資格」「性格テストの結果」といった様々な要素を複合的に判断し、企業にマッチした人材を選抜しているとのこと。

 

結論として、GMARCH生でも5大商社から内定をもらえる確率はゼロではないものの、ほぼ無理と言えるのではないでしょうか。

 

インターネット上には「GMARCH生でも勉強すれば商社の内定も夢じゃない!」みたいな適当な論説があふれていますが、無責任な暴論に惑わされず現実を見つめましょう。

 

GMARCHの就活生は学歴フィルターを避けるべき

では、GMARCHの就活生はどの企業を狙うべきなのでしょうか?

 

実際のところ5大商社の学歴フィルターは日本で最も厳しいレベルであり、あまり商社にこだわり過ぎるのは得策ではないかもしれません。

 

GMARCHの採用実績が多い企業を見ると、「金融系(銀行・保険・証券)」「IT系(通信、SIer、ITコンサル)」が多く、狙い目と言えるでしょう。

 

これらの企業は学歴フィルターがあったとしても緩く、商社に比べれば圧倒的に選考を突破できる確率は高くなります。

 

勿論、筆記試験やガクチカの質を高めまくって商社の採用試験に賭ける、という選択肢もあります。

 

その一方、わずかな採用率に賭けるよりも採用率が高い企業を狙う、という選択肢もあるでしょう。

 

就活を始めるとたくさんの企業を見て回ることになり余裕がなくなりますが、定期的に立ち止まって自分の目指すべき方向性を見失わないようにしたいものです。

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